数百円足して良いものを。
意識が変わったのか、単純にトシ取っただけなのか。
どうも! ススキノの父です。
思い返せば純真無垢な若い頃、食に関しては『出来るだけ安く、出来るだけ多く』という考えでした。
お腹一杯になるなら多少マズかろうが安い方が良い、酒に関しても店で飲むのは一杯いくらのショット売りはもう論外、飲み放題一択でしたし、食べ放題が付いていたらなおよろし、そういった基準で店選びをしておりました。
と、
そういった考えが変わり始めたのは30半ばくらい。
キッカケは夫婦で入ったリーズナブルな居酒屋、席に着いて目の前にあるラミネート加工されたメニューに目をやると、大きく書いてあったのが
揚げ物フェアー!
ことごとく色んな食材を油に突っ込んでみました的な写真が載っておりました。
そういった類の食べ物が大好物なワタクシ、いつもなら嬉々として選んでいたはずですが、その日は体調が悪かったのか、ただ単に気分が乗らなかったのか未だ不明ですが、思ったのが
重たいな……
そんなことを思いつつ嫁の顔を見ると、自身と同じような複雑な顔をしておりました。
ややしばらく無言でメニューを見つめていたのですが、不意に
『オットさん、どうする?』
と、聞いてきたので、それにワタクシ答えます
「うーん、とりあえず……もろきゅうかな」
『もろきゅうだよね……』
……とまぁ
若い頃のようにバリバリ食べることが出来ないな、と、思ったわけですね。
なので、これから死ぬまで食事回数という物は限られておるわけですよ。
量が食べられないのなら単価は今までよりワンランク上げても値段は一緒かと。
それからというもの、
一杯いくらという店に行く頻度が増えてゆきました。
食に関しては嫁が、酒に関してはワタクシが多少知識はあるので、ちょっとづつグレードアップしております。
でもね、
お会計は以前とほぼ変わりません。
まーぁ、40も越えると胃腸だって順調にトシ取ってるんだなぁと思っている次第ですよ。