バランス。
ギブ&テイクのバランスが崩れたと同時に人間関係も崩壊する。
どうも! ススキノの父です。
およそ5年ほど前、昨今まで続くウイスキーブームが始まろうという気配が世の中に流れだしたころ、ワタクシが所属する酒屋の倉庫には今では希少となったジャパニーズウイスキーたちが不良債権のごとく眠っておりました。
と、
ドラマ、『マッサン』のブレイクもあり、本格的にウイスキーが動き始めると、どこから聞きつけたのか色々な人がウイスキーを買いに訪れてこられましてね、当時、全て捌くには10年はかかるだろうと思われていたウイスキー達が、3か月もしないうちに倉庫から姿を消すこととなりました。
それは、
酒屋業界では既に常識となった毎月の仕入れ量がメーカーからの『割り当て制』になった今でも続いております。
そういうわけで、規模の大きな酒屋はジャパニーズウイスキーをメーカーから仕入れても、基本は売り上げの多いところから割り振ってゆくことになるため、一般の方はもちろん、個人店ですらに欲しいと思っても定価で手に入れるということはほぼ不可能となっているのが現状ですね。
それをふまえて、
時間を遡るとしましょう。
ワタクシがアルバイトをしている酒屋に在庫がまだ残っていた時のお話です。
当時、そこまでジャパニーズウイスキーの需要が高まっている中、一般の方や個人経営者の方問わず、当酒屋をメインで使っていないお客さんで買い求めに来た方のほぼ100%が
無いものだけを抜いてゆく。
『さすがに申し訳ないから、ちょっと他の物も買ってゆこう』なんていう思考を持ち合わせている方は皆無でした。
そうなるとどうでしょう、本格的に在庫数が足りない時にはメインで取り引きする飲食店を優先するため
買えなくなる。
で、『無いです』と伝えるとあからさまに不満の色を出すんですよ。
それを見ていると、どうして『無い』と言われるのがわからないのか? と、不思議に思うわけですね。
確かに、
ワタクシが勤める酒屋は規模が小さいので大手ほど割引は出来ないため、メーカー小売り希望価格になってしまい大手からすると100円弱ほど割高かもしれません。
こういった背景や昨今のススキノ事情もあり、一円でも安い方がいいよね? という気持ちもわかりますが、その一円をケチった結果
大きなものを失っている。
何故それに気づかない。
いやまぁ、自身が酒屋に身を置いているからということもあります。
ですが、ちょっと考えたらわかりそうなことなんですよね。
それをふまえて世の中のほとんどは
ギブ&テイクのバランス
で成り立っていると思うんです。
今回は商売の話でしたが、人間関係とて例に漏れずだと思うのです。
どうしても欲しい、長期的に今の関係を維持したいのであれば、一方的に搾取するだけではなく、相手のことも考えるということが重要となってくるのではないのかな? そんなことを思ってます。
まぁ、
なんだかんだで本日、オークションサイトで高値を付けている白州12年を仕入れることが出来ました。
酒屋パワー全開ですが、定価で買っておりますよ。
まぁ、
偉そうなことを長々と語ってきましたが、ワタクシも常日頃から気を付けないといけないということでもあるんですけどね。