彩り。
「弁当作るようになってやっとバランの大切さってわかったんスよ」
『わかる〜』
どうも! ひいじいCAFEミッドナイト通信ですよ。
冒頭は配達に行ったタイミングでお通しを作っていたママさんとの会話です。
突然ですが皆さん『バラン』ってご存知ですか?
通称『緑のギザギザ』、コンビニで売ってる幕の内弁当等に高確率で入っているプラスチック素材の疑似葉っぱです。
そして、食べ始める時に高確率で最初に脇に避けるアレですよ。
と、
ワタクシ、10年ほど前に家の中でなら活動に支障は無いけど外出は難しい病気を患ってしまい、一年ほど専業主夫をしていたことがあります。
一日の大半を布団の中で暮らす生活をしておったわけですが、毎日働きに出る嫁におんぶに抱っこでは男としてのプライドが許さないと、重たい体を引きずりつつ出来る家事はやろうと心に決めました。
で、その一環として始めたのが嫁の弁当作り。
『とりあえず卵焼きだけ入れてくれたら後は何でもいいよ』
というリクエストに応えつつ冷蔵庫にある残り物を駆使して、どうにかこうにか弁当第一号を完成させたものの、一通り詰めてみたところ
全般的に茶色。
何かこう、弁当を開けた時のワクワク感がありません。
どうしてだろうと考えたところ小さい頃、ワタクシに弁当を持たせつつ言った母親の一言が脳裏に過りました。
『今日の弁当、彩りが悪いのよ。ごめんね』
そ う い う こ と か!
小さい頃は好きなものさえ入っていれば良かったので、彩りなんて気にしたことって無かったんですよ。
腹に入ればそれでよし、とにかく量を食べたいと思ってましたしね。
だから毎回要らんと言っていたのに、しつこいほどプチトマトが入っていたのか。
赤・青(もしくは緑)・黄、色のバランスが取れていると弁当の華やかに見えるんですよ。
弁当は渡す相手のことを考えることは確かに重要ですが、綺麗に詰め終わったものを眺め満足するってことも大事なんだなぁと気づきましたよ。
とはいえ、
そのことに気づいたとはいえワタクシ、毎回彩り良くなんて作れるわきゃないんですよ。
特に緑色には悩まされました。
鮮やかな肉野菜炒めで緑を出そうと思っても出来上がりが
茶色。
料理本には色鮮やかなおかずの写真が載っており、余計なアレンジを加えず時間まできっちり測り、レシピ通りに作りはするものの、どうも色がくすんでしまうんですよね。
今持ち合わせている自身の腕じゃあ無理だ。じゃあどうする?
バランを使えばいいんです。
これだけで解決するんです。
いやー、これを商品として世に送り出してくれた方に、多大なる感謝の意を表したいと思ってますよ。
最初に弁当を作って以来、半年以上に渡って作り続けておりましたが、その時間に比例して弁当箱に入れる小物が増えてゆきました。
子供の頃に邪険にしていた様々な物が、見方を変えると物凄く便利だなって思っていた物って、その後の人生に大きく役立つこととなってますよ。