日本人に生まれて良かった。
『つべこべ言わずに食ってみろ』
「えー……そこまで言うなら」
避け続けて30年、ついにタチぽんを口にする日が来るのかと。
どうも! ひいじいCAFEミッドナイト通信ですよ。
旨い酒に旨い肴(さかな)とはよく言ったもので、酒と食事ってのは密接な繋がりがありますし、発展してゆくと言われております。
とある日、古くからの友人と海鮮居酒屋で飲んでいた時の事です。
彼は仲間内からは『食通』と呼ばれており、一緒に飲む時はいつも注文を全てまかせております。
と、
最初のチョイスしたのがマグロの中落ち、タチぽん、あん肝でした。
『ここの海鮮は新鮮だからどれ食っても旨いんだよ』
と、言っていたものの、当時のワタクシはどうもタチぽんとあん肝は幼い頃、質の悪いものを食べてしまったようで良い印象が無かったんですよ。
そういったわけでなかなか手を付けられずにいると
『お、どうした? 特にタチぽんは新鮮で旨いぞ?』
「いやさ……どうもタチって苦手でさぁ」
という会話が冒頭に繋がるわけですよ。
『なるほどなぁ、もしかしたら酒と合わせたらイケるかもしれんぞ』
そんなことを言いつつ日本酒を頼みだしました。
『騙されたと思ってタチを一口食べてコレ飲んでみろ?』
飲み放題コースだったのでメニューには『日本酒』とだけ書かれており、銘柄もよくわからん酒が入ったグラスを目の前に置かれました。
そこまで言うならとタチを一口、何とも言えない甘みとクリーミーな舌触りに
「あれ? 結構旨い」
思わず声を漏らすワタクシに友人が
『そこにすかさず日本酒を流し込んでみろ』
言われるがままにすると、口の中に残った磯の香りと日本酒の旨味が丁度よく調和して心の底から美味しいと思ってしまったわけですよ。
そんなことからまた思わず声が出ます
「日本人に生まれてよかったあぁぁぁぁぁぁ!」
『だろ? 食べ合わせって重要なんだよ』
と言いつつしてやったり顔の友人、いやしかし、確かに重要かと。
それにしても日本酒の旨い事よ。
一体どんな高級なもの使ってるのかなーと厨房に目をやると
※画像は拾い物です
大関。
まさかのパック酒。
いやしかし、食べ合わせでこんなにも違うんだなぁと思いましたよと。